イーレックス株式会社(以下「イーレックス」)とT&Tグループは、2月21日にベトナムにおけるバイオマスエネルギー分野での協力実施に関する覚書に署名しました。

両者は、バイオマス発電プロジェクトへの投資と研究開発を通じ、ベトナムの「2050年を見据えた、2021年から2030年までのビジョン」で示された石炭火力発電からバイオマス発電への転換に貢献し、温室効果ガス排出量の削減に向けた協力を予定しています。具体的には、2035年までに新規の総容量1,500MW級バイオマス火力発電所、及び総容量3,000MWの石炭火力発電所からバイオマス発電への転換プロジェクトを検討予定です。

本協力では、T&Tグループは、主に国内の規制当局及び関連会社との連絡・調整などを担当します。イーレックスは、バイオマス発電関連の設計、開発(新たなボイラーや石炭との同時燃焼技術)などのエンジニアリングおよび海外からの投資受け入れのため、優遇融資の手配支援なども行う予定です。T&Tグループの強みを活かし、長期的なバイオマス発電材料の研究を促進し、バイオマスペレットを生産し、生産されたバイオマスペレットを輸出するとともに合弁のバイオマス発電所への提供することをコミットしました。

  ベトナムは、農業廃棄物、ごみ、都市廃水などの廃棄物系バイオマス資源にも大きな可能性があります。ベトナムエネルギー研究所の計算によると、ベトナムの廃棄物系バイオマス資源は年間約1億2000万トンと豊富です。しかし、現在、その発電利用は非常に少なく、全国の商用電力の0.14%、設備容量(522MW)の0.94%に過ぎません。そのため、化石燃料資源の枯渇や石油価格の高騰が危惧される今こそ、イーレックスとT&Tグループの連携は、持続可能な開発にとって非常に重要であり、ベトナムの再生可能エネルギー産業におけるバイオマス電力の「新しい扉」を開くことが期待されています。

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